現代のSNSマーケティングにおいて欠かせない存在となっているインフルエンサーマーケティング。みなさんはインフルエンサーにも種類があり、それぞれ起用する場面が異なることをご存じでしょうか。
今回はマイクロインフルエンサーを紹介していくとともに、他のインフルエンサーとどう違うのか、特徴や実際の活用事例をいくつか紹介していきます。
マイクロインフルエンサーとは?
インフルエンサーの中でも比較的フォロワーの少ないインフルエンサーのことをマイクロインフルエンサーといいます。
それぞれのインフルエンサーの違い
インフルエンサーとは、影響や勢力、効果といった意味を持つ「influence」という英語が語源となっており、主にSNSで特定のジャンルのコミュニティ(フォロワー)に対して強い影響を与える人物のことを指します。
ここでいう「影響」とは、人々の行動や感情に与える影響力が大きいということを意味します。
トップインフルエンサー
トップインフルエンサーとは、100万人以上のフォロワー数を抱えている人物のことを指します。人気の芸能人やモデル、インスタグラマーやユーチューバーなどが分類され、各メディアのトップとして活躍しています。世間への知名度も非常に高いです。
渡辺直美さん(@watanabenaomi703)、ローラさん(@rolaofficial)、きゃりーぱみゅぱみゅさん(@kyarypappa)などがトップインフルエンサーにあたります。
メガインフルエンサー
メガインフルエンサーとは、10万人〜100万人までのフォロワー数を抱えている人物のことを指します。
トップインフルエンサーほど知名度はないですが、特定ジャンルのにおいて活躍している方が多く、ファッション、美容、料理などさまざまなジャンルにおいて、カリスマ的な存在になっている人物を指します。
Mizuki(@mizuki_31cafe)さん、伊織もえ(@moe_five)さん、関根りさ(@sekine.risa)さんなどがメガインフルエンサーにあたります。
マイクロインフルエンサー
マイクロインフルエンサーとは、1万人〜10万人までのフォロワー数を抱えている人物のことを指します。
トップインフルエンサーやメガインフルエンサーと比べると、フォロワー数では劣りますが、メガインフルエンサーよりも、よりニッチなジャンルや幅の狭いジャンルで活躍していることが多いです。
インフルエンサーには当たりますが、ユーザーとの距離が近い傾向にあり、それゆえに一人一人のフォロワーに大きな影響力を持っているのが特徴です。また、「いいね」や「シェア」などのエンゲージメント率が高い傾向にあります。
ナノインフルエンサー
ナノインフルエンサーとは、1000人〜1万人までのフォロワー数を抱えている人物のことを指します。
マイクロインフルエンサー同様フォロワーとの距離が近く、影響力が大きい傾向にあります。
「いいね」や「シェア」などのエンゲージメント率が高い傾向にありますが、フォロワー数が少ない分「閲覧数」が少ないので、インプレッションが低い傾向にあります。
マイクロインフルエンサーの特徴
ここでは、マイクロインフルエンサーの3つの特徴について解説をしていきます。
- 良質なコミュニティが存在している
- エンゲージメント率が高い
- コストパフォーマンスがよい
①良質なコミュニティが存在している
マイクロインフルエンサーはニッチなジャンルや幅の狭いジャンルにおいて特化して活躍しています。
そのため、特化しているジャンルにおいて、多くのフォロワーを抱えていることが多く、エンゲージメントが高い投稿が期待できます。
また、フォロワーの共感力も高い傾向にあり距離感も近いため、グルメ、ファッションなどそれぞれのジャンル特化したコミュニティが形成されています。
②エンゲージメント率が高い
マイクロインフルエンサーの投稿はエンゲージメント率が高い傾向にあります。
テレビに出ている芸能人に「これおすすめだよ」と言われるよりも、身近な友人におすすめされる方が、気になってしまう感覚に近いです。
また、マイクロインフルエンサーには特定のジャンルに興味・関心の高いユーザーが多いため、エンゲージメント率が高くなる傾向にあります。
③コストパフォーマンスが良い
メガインフルエンサーは多くフォロワーを有しているので拡散力は高いですが、同時に共感力が低くなる傾向にあります。
マーケティング担当者の目線で見ると、マイクロインフルエンサーは独自のコミュニティを抱えており、共感力の高いフォロワーを多く抱えているため、しっかりとターゲット層にリーチできる可能性が高まります。
結果としてコストパフォーマンスの高い傾向にあります。
マイクロインフルエンサーへの3つの依頼方法
ここではマイクロインフルエンサーへの依頼方法について解説します。依頼には複数の方法があり、それぞれメリット、デメリットが存在しています。複数の依頼方法を検討しましょう!
- SNSで探して直接依頼する
- 所属プロダクションからの依頼
- インフルエンサープラットフォームを利用する
①SNSで探して直接依頼する
1つ目の方法はInstagramなどのSNSからマイクロインフルエンサーを探して、直接依頼する方法です。
SNS上でハッシュタグや、宣伝を行いたいキーワードを検索しダイレクトメッセージ機能を使って依頼をします。
この方法はコストの部分にメリットがあり、仲介業者を挟まないため比較的安価にPRなどを行うことが可能です。
人気の高いマイクロインフルエンサーからは、返信が返ってこないことや、インフルエンサーの選定や効果測定などに工数がかかってしまう部分がデメリットとして挙げられます。
②所属プロダクションからの依頼
2つ目の方法は、インフルエンサーが所属するプロダクションやキャスティング会社かの紹介を通して依頼する方法です。
プロダクションに起用したいインフルエンサーがいる場合や、要望に応じてインフルエンサーの選定も行なってくれます。
プロダクションを契約して依頼するメリットは、より効果の高いインフルエンサーマーケティングができることです。プロダクションが持っている知識や情報をもとに最適なインフルエンサーの選定や起用方法を考えてくれるでしょう。
ただし、SNSからの直接依頼よりも仲介業者を挟むため、費用が膨らむ傾向にあるため、利用前に費用対効果についてよく検討する必要があります。
③インフルエンサープラットホームを使用する
3つ目の方法は、インフルエンサープラットフォームを利用する方法です。
インフルエンサープラットフォームには既に多くのインフルエンサーが登録しており、比較検討がしやすく費用対効果が良くなると言われています。
この方法は、直接依頼とプロダクション依頼の間を取ったような使い方をすることができ、プロダクションの依頼よりも安く、直接依頼のようにインフルエンサーを探したり、交渉したりする作業も必要ありません。
インフルエンサーマーケティングを行う際には作業工数を減らし比較的費用も抑えることができる便利な方法となります。
マイクロインフルエンサーの選び方
どんなマイクロインフルエンサーへ依頼をすれば良いのでしょうか。ここではマイクロインフルエンサーの選ぶ際に注意することを紹介します。
- フォロワー数だけで判断しない
- イメージに合ったマイクロインフルエンサーを起用する
フォロワー数だけで判断しない
起用するマイクロインフルエンサーを選択する際に、フォロワー数だけで判断するのは避けましょう。
ついついフォロワー数の多いマイクロインフルエンサーに依頼をしたくなりますが、エンゲージメントの低いフォロワーに発信をしてもマーケティングの効果は見込めません。
また、前述したようにマイクロインフルエンサーは、フォロワーの共感力も高い傾向にあり、距離も近いため、独自のコミュニティが存在しています。そのためフォロワー数だけので判断は避けましょう。
イメージに合ったマイクロインフルエンサーを起用する
インフルエンサーを起用する際は、イメージに合ったマイクロインフルエンサーを起用することも欠かせません。
旅行に関する商品であれば、旅行好きのフォロワーを抱えているマイクロインフルエンサーを起用し、女性向けの美容に関する商品であれば、女性の多いフォロワーを抱えているマイクロインフルエンサーを起用しましょう。
イメージとマッチしたマイクロインフルエンサーを起用することで、フォロワーに違和感なくPR投稿を受け入れてもらいやすくなります。
マイクロインフルエンサーを起用する際には、商品とマイクロインフルエンサーのイメージがマッチしているか確認をしましょう。
マイクロインフルエンサーの活用事例
多くの業界で採用されるようになってきたマイクロインフルエンサーを使ったマーケティングですが、今回はつの事例を紹介いたします。
また、自社の商品がどんなマイクロインフルエンサーとマッチしているか想像しながら見ていきましょう!
- 美容・コスメ業界の事例
- グルメ業界の事例
- 家事代行業界の事例
- 旅行ホテル業界の事例
美容・コスメ業界の事例
美容・コスメ業界での事例では、使用感や商品レビューをしているマイクロインフルエンサーがいます。
高彩知華(@starflower_tomo38)さんは24歳の男の子のお母さんです。
24歳のお子さんがいると言うことは、年齢的にも美容に関して多くの悩みを抱える方が多いと思いますが、高彩知華さんは見た目からそれらを全く感じさせません。
そんな方の使う化粧品や美容方法を「一度試してみよう!」と思われる方が多いはずです。
グルメ業界の事例
グルメ業界では、実際に店舗に行かれる方やお家で作れるレシピを紹介しているマイクロインフルエンサーがいます。
グルメ業界の事例①
おうちごはん・レシピの記録✐☡ ⚚ 𖥧 えむ𖥧 ⚚(@emufoodpic)さんは、味の兵四郎 Hyoshiro Ajino(@ajino_hyoshiro)さんの11素材の腸活茶について紹介しています。
おうちごはん・レシピの記録✐☡ ⚚ 𖥧 えむ𖥧 ⚚(@emufoodpic)さんは、素敵なおうちごはんの投稿をしています。
普段から、おうちご飯を作る方の中には、身体に気を使っている方が多い傾向にあり、超活茶をただ紹介するだけではなく、身体に良いということを押し出して健康に気を遣っている人のニーズを満たしている投稿と言えるでしょう。
グルメ業界の事例②
りた°(@rita_azu)さんは、村田屋/バウムクーヘン/フルーツサンド/フルーツ大福(@muratayabaum)さんのバウムクーヘン屋が作るフルーツサンドについて投稿しています。
りた°(@rita_azu)さんは、喫茶店の投稿や甘いものをたくさん紹介しているので、甘いもの好きなフォロワーさんが多く、アカウントのイメージとフォロワーの属性が商品と相性抜群です。
また、フォロワーには気になるお店を探す方も多く、「バウムクーヘン屋の作るフルーツサンド」というキャッチーなフレーズも集客ポイントになっています。
家事代行業界の事例
インスタグラムでは、珍しい家事代行業の事例を紹介いたします。
𝕄𝕀𝕎𝔸🦋(@miwagram_5)さんは、7人家族を抱えるインスタグラマーです。
主婦の苦労を理解しているからこそ、洗濯代行サービスを利用したメリットがユーザーに刺さる内容となっており、多くのユーザーに共感を与え、利用者の増加につなげることができます。
また、主婦は自分で家事をしなくてはいけないという固定概念も根強い中で、「あの人も使っているから」と言い訳を用意してあげることで、利用までのハードルを下げる副次的な効果も期待できます。
旅行・ホテル業界の事例
旅行の行き先やホテルを探す際もインスタグラムを使い、店舗や行き先を探す方が増えています。
Risu (リス) ✈ 旅行グッズ好きのトラベルライター(@risu_travelgram)さんは、ホリデイ・インエクスプレス 大阪シティセンター御堂筋(@holidayinnexpressosakamidos)さんの紹介をしています。
この投稿では、大阪にできた新しいホテルの投稿をしています。
PRの投稿ではありますが、実際に宿泊をした上で情報が伝えられているので、ホテル予約サイトの口コミのように、ホテルの宿泊を検討している方にとても有益な情報となっています。
他のホテルとは何がどう違うのか、マイクロインフルエンサーは消費者としての目線で有益な情報を伝えてくれています。
まとめ
本記事ではそれぞれのインフルエンサーの違いから、マイクロインフルエンサーの特徴、事例まで紹介しました。
マイクロインフルエンサーの周りには良質なコミュニティが存在しており、フォロワーのエンゲージメントも高い傾向にあります。
また、依頼をする際にはインフルエンサーの検索ツールを使用することでより高い効果を出すことができるでしょう。マイクロインフルエンサーを使って適切なマーケティング施策を行なっていきましょう!