Instagramのインサイト機能で分析できる「保存数」。Instagramの投稿だと、いいね数やリーチ数に注目してしまいがちですが、保存数を増やせば投稿がバズりやすくなるため、効果的なInstagram運用を実現するうえで非常に重要な数値です。
しかし、保存数を増やすのは難しく、細かな戦略を立てなければ効果は得られません。
今回は、Instagramのインサイトで確認できる「保存数」を増やす方法や、バズらせるコツについて解説します。保存数の重要性を理解して、正しい対策を行うことでより確実に投稿をバズらせられるでしょう。
Instagramのインサイトで確認できる保存数とは?
Instagramのインサイトで確認できる「保存数」とは、投稿をもう一度見たいと保存ボタンを押した回数です。ユーザーが保存する心理としては「今すぐは必要ないけど今後必要になるからその時にチェックしたい」といった感情が挙げられます。
「服を購入する時に損をしない買い方」のような投稿を例に挙げてみます。
投稿を見たユーザー全員が、いますぐ服を購入しようとしているわけではありません。しかし、服を購入するタイミングでは「もう一度見返そう」と思うはず。そこで保存を活用します。
言い換えれば、保存数が多いということはタイミングが異なるだけで、ユーザーに価値あるコンテンツを与えられた可能性が高いと言えるでしょう。これらの理由から、保存数はインサイトの中でも非常に重要な指標となります。
Instagramの保存数を確認する手順
Instagramの保存数を確認する手順は下記の通りです。
- ビジネスアカウントに切り替える
- 投稿別のインサイトを開く
- 複数ある項目の中から保存数を確認する
保存数が多いものを見つけて共通点を確認すると、自分が考えていたものとは全く違うところにユーザーのニーズがある場合も多いです。そのため、保存数の確認の仕方を理解して、今後のInstagram運用に役立てましょう。
Step1.ビジネスアカウントに切り替える
まずはInstagramのアカウントを個人アカウントからビジネスアカウントへ切り替えましょう。ビジネスアカウントへ切り替えることで、インサイトを確認できるようになります。
設定画面のアカウント設定から「プロアカウントに切り替える」を選択すると簡単にビジネスアカウントへ変更できるため、設定していない人は必ず設定しておきましょう。
Step2.投稿別のインサイトを開く
ビジネスアカウントへの変更が完了したら、投稿別のインサイトを開きましょう。投稿別のインサイトは、確認したい投稿の画面内にある「インサイトを見る」を選択するだけで確認できます。
プロフィール画面にあるインサイトを開いてしまうと、投稿別ではなくアカウント全体のインサイトが表示されてしまうので、状況に応じて使い分けましょう。
Step3.複数ある項目の中から保存数を確認する
投稿別のインサイトを開いたら、複数ある項目の中から保存数を確認しましょう。投稿別のインサイトでは、左から順に「いいね」「コメント」「シェア」「保存」となっており、一番右のしおりマークが保存数となります。
また、保存数の量は投稿がユーザーに対して価値を提供できているかどうかの指標になるため、定期的に確認しておきましょう。
Instagramで投稿をバズらせるために保存数が重要な理由
Instagramで投稿をバズらせるには保存数が重要。その理由は下記の3つです。
- 保存数の多さがアルゴリズムに影響を与えると考えられているから
- エンゲージメント率の向上に繋がるから
- いいね数に比べてユーザーの需要が理解しやすいから
保存数を増やすことも重要ですが、なぜ保存数が投稿をバズらせるために重要なのかを理解することも重要です。保存数を増やすメリットを理解すれば、インサイトの分析結果から戦略を立てる際にも役立つでしょう。
保存数の多さがアルゴリズムに影響を与えると考えられているから
Instagramの投稿をバズらせるために保存数が重要な理由として、「保存数の多さがアルゴリズムに好影響を与える」と考えられているからです。保存数が多いということは、ユーザーがあなたの投稿に対して価値を感じていることの証明です。
ユーザーに価値を与える投稿者は、Instagramのアルゴリズムによって良い評価を受けます。
アルゴリズムとは、Instagramが自動でおすすめに出すかどうかや検索結果に表示するかどうかを決めるルールのことです。アルゴリズムは、全て人が判断しているわけではなく、一定のルールをもとに機械が自動で判断しています。
ただ、アルゴリズムの詳細は公表されていないため、確定的に断言はできません。しかし過去にInstagramでバズった投稿のデータから「保存数がアルゴリズムに影響しているのではないか」と考えられています。
そのため、Instagramで投稿をバズらせようと考えているなら、保存してもらえるような投稿を心がけましょう。
エンゲージメント率の向上に繋がるから
Instagramの投稿をバズらせるために保存数が重要なのは、エンゲージメント率の向上に繋がるからです。エンゲージメント率とは「投稿に対してどのくらいのユーザーが反応したのか」を表した指標であり、保存数だけでなくいいねやコメント、シェア数なども含まれます。
保存数を増やすということはエンゲージメント率の向上に繋がり、投稿に対して良い反応が多いということはユーザーに価値を提供できていると判断されます。その結果、投稿をおすすめにも表示してもらいやすくなるため、投稿をバズらせるためにも保存数を増やすような投稿が重要です。
いいね数に比べてユーザーの需要が理解しやすいから
Instagramの投稿をバズらせるのに保存数が重要な理由は、いいね数に比べてユーザーの需要が理解しやすいからです。いいねは手軽に押すことができるため「とりあえずいいね押しておこう」と考える人もいます。
しかし、保存は投稿の内容を把握した上で「自分に必要だと思うから保存しておこう」と考えたユーザーしか保存しません。
つまり、なんとなくで押してもらえるいいねよりも、投稿をしっかり見た上で保存してもらえる「保存」は、より深くユーザーのニーズを理解できると言えます。ユーザーの需要が理解できれば、需要に適した内容の投稿をすることで反応率が上がり、投稿がバズるきっかけにもなるでしょう。
Instagramのインサイトで保存数を増やすための方法
Instagramのインサイトで保存数を増やすための方法は、下記の通りです。
- リーチやインプレッション数を上げる
- ターゲットの需要に適したコンテンツを投稿する
- 1つの投稿に含まれる情報量を増やす
- 後で見返したくなる内容を投稿する
- 保存を促すような工夫をする
- 保存数が伸びた投稿の分析を行う
保存数を増やすためには、投稿数を増やしたり投稿する時間帯を変更するなどの簡単な対策だと効果を得られません。Instagramをバズらせるための重要な要因となる部分だからこそ、戦略を考えてしっかりと分析する必要があるため、必ず確認しましょう。
リーチやインプレッション数を上げる
Instagramのインサイトで保存数を増やすには、リーチやインプレッション数を高める必要があります。リーチ数とは、投稿を見たアカウント数のこと。インプレッション数とは、投稿が表示された回数のことです。
なぜリーチやインプレッション数を上げると保存数が増えるのかというと、単純に投稿を見るユーザーや機会が増えるからです。投稿がユーザーに見られていなければ母数も少なく、保存数は増えません。
そのため、保存数だけに目を奪われず、リーチやインプレッション数も同時に上げられるように工夫をすることが重要です。
ターゲットの需要に適したコンテンツを投稿する
保存数を増やすためには、ターゲットの需要に適した内容のコンテンツを投稿しましょう。なぜなら、保存数が増える要因はユーザーが「役に立ったから今後見返したい」と思うことにあるためです。
つまり、どれだけ詳しい内容を投稿したり投稿数を増やしたりしても、ターゲットの需要に適した内容のコンテンツでなければ保存数は増えません。ターゲットが何を求めているのかを考え、試行錯誤を重ねて需要に合った投稿をしていきましょう。
1つの投稿に含まれる情報量を増やす
一つの投稿に含まれる情報量を増やすことも保存数を増やすためには重要です。一つの投稿で情報量が充実していると、ユーザーはその投稿だけを見返せば知りたいことが理解でき、価値を感じやすくなります。
ただ、あまりに情報を詰め込みすぎて、画像に含まれる文字が小さくなってしまったり、全く関係ない情報ばかりを寄せ集めたりすると逆効果になるでしょう。見やすさとニーズの充足を一緒に満たせる投稿を心がけることが肝心です。
後で見返したくなる内容を投稿する
後で見返したくなる内容を投稿できれば、保存数を増やせる可能性が高いです。後で見返したくなる投稿には、下記のような内容が当てはまります。
- 知識やノウハウなどの「お役立ち系」
- 特定の分野における「総まとめ系」
- 時事性の高い「ニュース系」
後で見返したくなる内容かどうかは、ユーザーの需要やジャンルによっても異なるため、常にインサイトを分析し、ユーザーはどんな内容を求めているのか理解しておきましょう。
保存を促すような工夫をする
Instagramインサイトの保存数を増やすためには、保存を促す工夫をすることも重要です。保存を促す内容が投稿に無いと、ユーザーはただ投稿を見るだけで、行動に移さない可能性があります。
例えば、投稿の最後のページの右下に「保存して後で見返そう↓」などの文章を入れておけば、後で見返したいと考えているユーザーが行動に移しやすくなるでしょう。
ただ、保存して欲しいからと言って全てのページに保存を促す文章を入れたり、強調しすぎたりするとユーザーは嫌悪感を抱きやすくなるため、使いすぎには注意しましょう。
保存数が伸びた投稿の分析を行う
Instagramのインサイトを確認して、保存数が伸びた投稿の分析を行うことも保存数を増やすために重要です。自分の感覚で投稿してしまうと、投稿が伸びないだけでなく、伸びた投稿がなぜ伸びたのかが分からず、再現性が薄くなってしまいます。
インサイトを利用して数値として分析することで、感覚ではない理論が成り立ち、今後の投稿スタイルや次の戦略の確立に役立てられるでしょう。
また、インサイトで保存数が多い投稿の共通点を探せば、気がつかなかった特徴やパターンに気付ける可能性も高いです。保存数が多いということはユーザーが価値を感じた投稿なので、成功した投稿と似た内容や、全く逆の発想で投稿内容を考えてみると反応されやすいコンテンツが量産できます。
Instagram運用なら「Insta Cheki」がおすすめ!
Instagramを伸ばす場合、自社アカウントに訪れるユーザーを増加させる必要があります。しかし、Instagramの運用は非常に難しい上、分析にも非常に時間がかかります。そのため、分析ツールを使用することをおすすめします。
中でも分析ツールの「Insta Cheki」は、より安価な費用でInstagramを運用する上でのあらゆる課題を可視化し、目的達成までの最短ルートを導き出すことが可能です。
フォロワーの男女比を確認することはもちろん可能で、他にも年齢層や地域などのフォロワー属性、エンゲージメント推移等、投稿を作成する上での指標となるものの分析をすることができます。
他にも予約投稿や時間・曜日別のエンゲージメント傾向を閲覧できるなど、Instagramの運用を効率化する機能が盛りだくさんです。
新しくInstagramの分析ツールを検討中の方は、無料でフォロワーの男女比分析をはじめとするアカウント分析が使える「Insta Cheki」をチェックしてみてくださいね。
ただフリープラン(無料のプラン)は、データの保有期間が45日なので、注意が必要です。データ保有期間を無制限にしたい方は、税込3,300円で利用できるスタンダードプラン、または税込11,000円のプロプランで登録するようにしましょう。
Instaチェキの主な機能
Instaチェキは、株式会社トライハッチが独自開発・提供するInstagram分析ツールです。
元々、国内3万店舗に導入されるMEOチェキというGoogleマップの分析ツールを開発する同社が、お客様より要望の多かったInstagram分析を定量化するために開発したツールとなります。
Instagramインサイトで分析できるデータはもちろん、他にも投稿後24時間のエンゲージメント推移を分析できる初速分析やクリエイティブ別のエンゲージメント率確認など、Instagramインサイトでできない後1つのところを分析できるおすすめツールとなっています。
・初速分析やクリエイティブ分析など、Instagramを深掘りして分析できる
・競合のアカウントも分析できる
・Instagram広告の分析もできる
・指定期間の過去データを確認できる
・複数アカウント管理も可能
プラン名 | ライトプラン | スタンダードプラン | プロプラン |
---|---|---|---|
価格 | 無料/月 (1アカウントあたり) | ¥3,300/月 (1アカウントあたり) | ¥11,000/月 (1アカウントあたり) |
データ保有期間 | 45日 | 無制限 | 無制限 |
アカウント分析 | ○ | ○ | ○ |
ハッシュタグ分析 | ○ | ○ | ○ |
競合分析 | × | ○(3アカウント) | ○(6アカウント) |
投稿分析 | ○ | ○ | ○ |
投稿/予約投稿機能 | ○ | ○ | ○ |
時間/曜日別分析 | × | ○ | ○ |
クリエイティブ分析 | × | ○ | ○ |
初速分析 | × | × | ○ |
広告分析 | × | × | ○ |
ストーリーズ分析 | ○ | ○ | ○ |
リール分析 | ○ | ○ | ○ |
コメント分析 | × | × | ○ |
投稿ハッシュタグ分析 | × | × | ○ |
PDFレポーティング | ○ | ○ | ○ |
PPTXレポーティング | × | × | ○ |
バズらせるだけじゃない!保存数を増やす3つのメリット
保存数を増やすメリットは、投稿をバズらせることだけではありません。保存数を増やすことで得られるメリットは下記の3つです。
- 投稿に対するエンゲージメントが安定する
- 固定ファンによって成約数が増える
- 保存数が増えることで投稿の分析がしやすくなる
保存数を増やせれば、投稿がバズるだけでなく様々なメリットを感じることができ、他の投稿やビジネスにも活かせるでしょう。
投稿に対するエンゲージメントが安定する
保存数を増やせれば、今後の投稿に対するエンゲージメント(いいねやフォローといったアクション)が安定します。なぜ保存数を増やすと投稿に対するエンゲージメントが安定するのかというと、フォロワーが増加しやすくなったり、将来の投稿を見てもらえたりする可能性が高まるからです。
まず、保存数が増えるということはユーザーが投稿に対して価値を感じたことの証明です。ユーザーが投稿に対して価値を感じれば、フォローして今後も見続けよう、と考える可能性も高いと言えます。こうしてフォロワーが増加していく好循環が生まれるのです。
さらに、保存した投稿を見返している時に、他の投稿で気になるものがあれば、いいねやコメント、シェアといったエンゲージメントが増える可能性も。つまり、保存数を増やすことでアカウント内の循環率が高まるため、反応してもらいやすくなり、結果的にエンゲージメントの安定に繋がります。
Instagramのアルゴリズム的にも高評価を得られるので、エンゲージメントが増えれば他のアカウントから見つけてもらいやすくなり、この好循環はさらに加速していくでしょう。
固定ファンによって成約数が増える
固定ファンからの問い合わせや成約が増えることも保存数を増やすメリットの一つ。保存数が増えれば、フォロワーが投稿に触れる回数も増加し、ただのフォロワーがファンに変わる可能性が高まります。
保存数が増えるような価値の高い投稿を続けてファンを獲得すると、投稿だけでなくあなたの商品やサービスにも興味を持ってもらえるでしょう。
商品やサービスに興味を持つユーザーが増えれば、そのまま見込み顧客として育成できるので、少しセールス色の強い投稿やキャンペーンを打ち出したとしても反応が集まり、成約数が高まります。
このように、Instagramマーケティングを実施する際は、「フォロワーを獲得するための投稿」だけでなく「見込み顧客へ育成する投稿」、「見込み顧客が興味を持つ商品やサービスの投稿」のように投稿のタイプを分類し、バランスよく発信することが大切です。
保存数が増えることで投稿の分析がしやすくなる
保存数が増えることで、投稿の分析がしやすくなるのも大きなメリットです。実際、保存数の平均が一桁だったとして、たまたま保存数が10になったとしても、データとしての参考にはなりません。
反対に、普段の保存数が一桁でも、ある投稿の保存数が100を越えれば他の投稿には含まれていない何かがユーザーの需要とマッチしたと考えられるでしょう。
つまり、保存数が少なすぎると分析しにくく、次の戦略も立てづらいということです。保存数が多いほど、反応が良い投稿と悪い投稿の分析がしやすくなるため、次の戦略を立てるときの参考になるでしょう。
Instagramの保存数以外にも分析をおすすめする3つの項目
Instagramの投稿をバズらせるためには保存数が重要ですが、保存数以外にも分析した方が良い項目が3つあります。
- リーチ数
- フォロー数
- URLクリック数
上記項目は、Instagramの保存数を上げるために役立てられるだけでなく、Instagramを伸ばす目的である「商品やサービスの販売」に繋がる数値。特に、Instagramを商品やサービスの宣伝として利用しようと思っている人は、必ず確認して分析してみましょう。
リーチ数
リーチ数は、投稿が表示されたアカウントの数のことであり、自分の投稿がどのくらいの人に見られているのかを確認する際に重要な指標の一つです。リーチ数を分析して伸ばすことで、投稿に触れる母数を増やせるため、結果的に保存数の増加にも繋げられます。
リーチ数を増やすためには、フォロワーにシェアしてもらったりリール機能を利用したりすることが大切。新規ユーザーに届くよう、適切なタグを設置するのも効果的でしょう。
フォロー数
投稿によってどれだけのユーザーがフォローしてくれたかがわかる「フォロー数」も重要な指標の一つです。フォローしてもらえれば、エンゲージメント率の向上に繋げられたり、固定ファンを獲得しやすくなったりします。
ただ、一度投稿を見てフォローしてもらうのは難易度が高いため、ユーザーに対して複数回価値を提供できるかどうかが重要です。
URLクリック数
URLクリックは、読んで字のごとく、プロフィールに一つだけ貼り付けられるURLをどれだけのユーザーがクリックしてくれたかを示します。
マーケティングの一環としてInstagram運用をしているほとんどの人は、商品やサービスへのリンクをプロフィール欄に貼り付けており、Instagramからの流入を目的としているでしょう。
プロフィールに訪問してくれたユーザーのうちどのくらいがURLをクリックしたのかを知ることは重要です。投稿だけでなく商品やサービスにも興味を持ってくれたコアなユーザーしかクリックしないため、自社の商品やサービスに興味を持ってもらえるような運用を心がけましょう。
Instagramの保存数を増やして投稿をバズらせよう
Instagramの保存数を増やすことで、投稿をバズらせやすくなり、成約に繋がる可能性も高められるでしょう。
しかし、Instagramを伸ばすためには、保存数だけでなく、全体的な数値を分析した上で何が必要なのかを見極めることが重要です。データがなぜそうなっているのかを考えて、今まで以上に数値を伸ばせるような戦略を立てつつ運用していきましょう。