TikTokは10代〜20代を中心に人気のショートムービー型SNSです。
中国の大手SNS企業であるByteDance(バイトダンス)社が運営する大人気サイトであり、現在の登録者数は950万人以上にもおよびます。
Instagramについで、Z世代に欠かせないコミュニケーションツールの1つとして絶大な人気を誇っており、一般企業も続々とアカウントを登録して各種広告を出稿しています。
そんなビジネス活動における情報発信に欠かせないアイテムになりつつあるTikTokですが、運用型広告を始めるメリットなどがわからずに悩んでいる方もいるのでは無いでしょうか。
今回はこれからTikTok運用型広告を始める方のために、基本情報やメリットを紹介しますので、ぜひ、ビジネス活動や情報発信をするときの参考にしてください。
TikTok運用型広告とは?
TikTok運用型広告とは、TikTokアプリに登録してショート動画配信などの情報発信活動をおこなうことで各種動画タイプの広告配信ができるサービスです。
そのほか、Pangle(パングル)というTikTokが運営するスマホ向け広告のプラットフォームやBuzz Video(バズビデオ)などの動画シェアアプリに広告出稿ができます。
またTikTok広告は、運用型広告と予約タイプである純広告と呼ばれる2種類に分けることが可能です。
以下では、主にTikTokの運用型広告について紹介します。
運用型広告はインフィードのみに掲載される
TikTokの運用型広告であるインフォード広告とは、ショートムービー投稿欄の「おすすめ」という部分に表示される動画広告。
インフィード広告の特徴としては、以下のとおりです。
- 「ムービー共有」することで拡散性がアップする
- ユーザーに広告だと気づかれずに普通の動画と同じように投稿が可能
- 投稿欄のおすすめ部分に表示されるムービー広告
- 広告にも関わらず「コメント」や「いいね」などのユーザーのリアクションを把握できる
さらに、TikTokのインフィード広告はBrandAuction(ブランドオークション)、OneDayMax(ワンデイマックス)、Reach&Frequency(リーチ&フリークエンシー)などの運用型広告に分類できます。
TikTok以外のプラットフォームにも配信可能
TikTok運用型広告の特徴は、TikTok以外の媒体にも広告を投稿することができる点です。
ほかのSNSを例にすると、Facebookは基本的にはFacebook上でしか広告を出せませんが、TikTokとの親和性の高いアプリを活用することにより、TikTok以外にも広告を打ち出すことが可能になります。
以下ではTikTok以外にも広告を投稿できるアプリについて紹介するので、それぞれの特徴などを把握してTikTok運用型広告の活用に役立てましょう。
BuzzVideo(バズビデオ)
BuzzVideoは、ByteDanceがサービス運営するTikTokと同じ企業が元締め役をおこなっているムービー投稿アプリの1つです。
TikTokとの大きな相違点としては、BuzzVideoでは横長でワイドタイプのムービーが表示されます。
一方のTikTokはスマートフォンの向きを変えなくても、手軽で気軽にムービーを楽しめる点が魅力です。
TikTokとBuzzVideoにはそれぞれ特徴がありますが、VOD(ビデオ・オン・デマンド)やYouTubeのような没入感を意識した広告を打ち出すならBuzzVideoがおすすめです。
BuzVideoを利用しているユーザー層としては、30〜50代の男性がボリュームゾーンとなっています。
TikTokとのユーザー層とは異なるため、広告運用をはじめたら見込みターゲットの確認を行うようにしてください。
Pangle(パングル)
出典:https://www.pangleglobal.com/jp/
TikTok以外にも配信できるもう1つの媒体であるPangleとは、あらゆるアプリ広告の枠に自在に情報配信できるスマホ向け広告プラットフォームです。
別名ではアドネットワークとも呼ばれ、TikTokやBuzzVideoのほかにもPangleが提携しているさまざまなアプリ広告枠に配信できます。
分かりやすい例で説明すると、Googleディスプレイネットワークを利用すればGoogleディスプレイ広告をさまざまなGoogl広告枠を設置しているサイトで配信できるのと同じイメージとなります。
Pangleを仲介することにより、提携先であればTikTok運用型広告をネットワーク上のあらゆる場所に配信することができるのです。
そのほか、プレイアブル広告と呼ばれる体験型広告も特徴的です。
プレイアブル広告とは、広告内でゲームを楽しめるコンテンツです。
動画形式の広告や体験型広告などのTikTok広告は、基本的には管理画面である「TikTok広告マネージャー内」で一括管理が出来ます。
TikTok運用型広告のメリット
TikTok運用型広告のメリットは、TikTok以外のメディアにも広告配信できる点です。
1つの媒体で複数のアプリなどに配信できるので、効率がよくて拡散力も上昇する傾向にあります。
ほかのSNS広告には見受けられないポイントではないでしょうか。
また、多様性以外にもTikTok運用型広告のメリットはいくつもあります。
なかでも特に強みといえるTikTok運用型広告のメリットを紹介するので、ぜひ参考にしてください。
詳細なターゲティングを行える
TikTokの現在のメインユーザーは1990年代中盤〜2000年代終盤頃に生まれたZ世代と呼ばれる10代が中心なので、若年層にアプローチするのに適した媒体です。
年々TikTokを利用する年齢層が多様性を広めてきていますが、世代別人口の割合で見ると10代中盤〜20代中盤がボリュームゾーンとなっています。
一般的な認識としては、Facebookは30代以降の男性ユーザーが最多であり、Instagramであれば20〜30代の女性が多いとされています。
TikTokに限らず、広告・サービス・商品をリリースする前にはターゲティングの再確認をする必要があると言えるでしょう。
なお若年層に向けた広告を意識するなら、動画配信サービスに強いTikTok上で体験型広告などの特殊タイプの広告がおすすめです。
費用対効果の高い運用ができる
TikTok広告は少額から広告を配信できる、セルフサーブ型広告という運用型広告メニューを選択することができるので、効率的な広告運用が目指せます。
TikTok以外のSNS広告でも、顧客自信に商品・サービスの購入を独自判断してもらう営業手法なので運用者側の負担も大きくありません。
また、クリエイティブ広告を意識すれば「いいね」や「コメント」、「シェア」などの反応率も確認できるのでマーケティングリサーチにもおすすめな手法となります。
「消費者が広告に対して感じる高感度ランキング」では、TikTokは世界一好感が持たれていることも判明しているため、TikTokで広告活動をすると、高い費用対効果が見込めるといえるでしょう。
TikTok運用型広告を始める前に確認すべきこと
TikTok運用型広告をはじめるには、いくつかの基本情報やWebコンテンツを用意しておかなければいけません。
いきなり広告運用活動を開始してから、慌てないようしっかりと必要手順を把握しておきましょう。
広告費を決める課金方法は4種類
TikTok運用型広告の費用を決定するための課金方法は、主に以下の4つの内容です。
キャンペーン目的ごとに、選べる課金方法が異なるため注意しましょう。
課金方法 | 内容 | キャンペーン目的 |
クリック課金型(CPC) | ・1クリックごとに課金される・広告をクリックする可能性が高いユーザーを選んでくれる | ・コミュニティインタラクション・トラフィック・アプリインストール・コンバージョン |
インプレッション課金型(CPM) | ・1,000回あたり広告が表示される入金額を設定。設定金額内で最大限にユーザー最適化する・インプレッションが発生するごとに課金 | ・リーチ |
再生課金型(CPV) | ・動画再生数2秒・6秒の2パターンが課金ポイント・動画再生ごとに課金・広告を視聴する可能性のあるユーザーに自動最適化してくれる | ・動画閲覧 |
最適化インプレッション(oCPM) | ・1,000回あたり広告が表示される入金額を設定。成約率が高まるようにユーザを最適化。・インプレッション発生ごとに課金される。 | ・コミュニティインタラクション・コンバージョン・リード生成・アプリのインストール |
TikTokの広告審査基準
TikTokの広告は、クリエイティブを入稿後に運営会社によって審査が行われます。
また、審査期間は概ね3日ほどとなります。
TikTokが規定している広告ガイドラインでは、以下のサービス・商品の出稿が制限されています。
- 武器。および武器の部品
- 動物。動物に関連する製品など
- 政治に関する広告
- 不適切なビジネス、サービス、商品
- 成人向けの性的なサービスや商品、その他娯楽
- 認められない取引慣行
- 偽造こういや著作権を侵害する行為
- 警察、自衛隊などの軍用装備など
- タバコ、またはタバコに付随する商品
- 賭博関連(カジノなど)
そのほか、薬機法に反していたりリンク先の設定でエラーコードなどが生じたりしていても、審査基準の対象に含まれます。
もしTikTok広告の審査に落ちてしまった場合は、広告ポリシー内から不備などの有無を確認しましょう。
広告配信開始に必要なもの
TikTok運用型広告をはじめるさいには、以下の広告配信コンテンツを準備してください。
TikTok広告の配信に必要なコンテンツ | 内容 |
広告クリエイティブ | ・5〜60秒ほどの動画・動画のアスペクト比率は「9:16」「1:1」「16:9」・使用する画像素材があれば管理画面から作成できる。動画がなくても問題ない。 |
伝えたいサイトURL | ・アプリを利用するときはアプリストアページのURLを用意。・LP(ランディングページ)のURL |
広告配信をおこなう予定の企業の基礎情報 | ・企業名称・所在地・企業ホームページやサービスのURL |
広告費の支払い方法 | ・自動入金(後払い)の場合:デビットカード、クレジットカードが利用できる・手動入金(前払い)の場合:LINE Pay、クレジットカード、Paypal、デビットカードが利用できる |
なお、TikTok運用型広告はTikTokアカウントに登録しなくても運用を開始することが可能です。
事前の動画コンテンツの用意も必要ありません。
上記の必要最低限のWebコンテンツを準備しておけば、すぐにはじめることができるので事前準備を意識しましょう。
TikTok運用型広告の始め方7ステップ
以下では、実際にTikTok運用型広告を始める際に実施する手順を7つのステップに分けて解説します。
ステップ①広告アカウントの開設
TikTokのビジネス向けサイトである「TikTok For Bussiness」にアクセスして広告運用を行うアカウントを登録してください。
なお、広告アカウントを登録する際には以下の情報が必要になります。
- メールアドレス
- パスワード
- 電話番号
- 勤務先(企業)の住所
- ビジネス活動名
- 職業
- 勤務先(企業)のホームページ
- お支払いに関する情報
ステップ②ピクセルタグの設定
TikTok広告で広告やキャンペーンをリリースする前には、成果計測をおこなううえで重要な「ピクセルタグ」を設定する必要があります。
ピクセルタグを設定しておくことで、ピクセル設置されているページでアクセス数などの自動解析を実行することが出来ます。
イベントと呼ばれるTikTok運用型広告のコンバージョンは、今後のビジネス活動に有利に働いてくれるのでぜひ設定しておきましょう。
なお、ピクセルの設定方法は、広告マネージャー部分の上方に表記されているメニューバーから「アセット」を選択し、展開される「イベント」をクリックすると完了です。
ステップ③オーディエンス設定
ユーザーリストを使用したりリマーケティングしたりする広告配信を検討している方は、オーディエンス設定を済ませておくと便利です。
オーディエンス作成には類似オーディエンスとカスタムオーディエンスの2タイプに別れています。
カスタムオーディエンスは電話番号や顧客メールアドレスなどを用いた「Webサイト閲覧者」または、「カスタムファイル」からデータを確認。ユーザーリストの作成が可能です。
ユーザーリストを使わない配信を検討している場合は、あとから作成しても問題ありません。
ステップ④イベント設定
ピクセルタグの設定とオーディエンス設定が完了したら、イベント設定のために「イベントタイプのフォーマット」を選択してください。
基本的には商品の購入を目的にしているときはECイベント、商品の購入以外のときはカスタムイベントを選びます。
なお、イベントタイプで選べる種類は全部で18種類です。
- 支払い完了
- カート
- ユーザー
- 支払い情報を追加
- 登録
- 検索
- チェックアウト
- 詳細ページビューフォーム記入)
- 詳細ページビュー(電話問い合わせ)
- 詳細ページ(APPダウンロード)
- ボタンクリック(電話問い合わせ)
- ボタンクリック(APPダウンロード)
- ボタンのクリック
- ダウンロード
- 購読
- お問合せ
- お気に入り追加
ステップ⑤キャンペーン設定
キャンペーン設定では、広告配信する目的に合わせてキャンペーンの目的を選択します。
キャンペーン目的ごとに設定手順や選択部分が異なりますが、選択肢としてはコンバージョンなどのさまざまな目的があるのでぜひ確認してみてください。
ステップ⑥広告セットの作成
広告セットの作成では、配信するスケジュールやターゲティング、プレースメントなどを設定するので、最初は広告セット名から進めましょう。
手順としては以下のとおりです。
- プロモーション目的の場合はコンパージョンとなるポイントをセッティング。
- 「Webサイト」を選択
- 「外部Webサイト」の部分でコンバージョンと併せてTikTokピクセルになるイベントを設定
- 広告配信先であるプレースメントを選ぶ
- クリエイティブタイプの部分で、ダイナミック広告に関する選択をする
- 配信対象の項目では、広告活動のターゲットを選択
- デモグラフィックで、ロケーション、性別、年齢などをお選択
- 興味$呼応度王ターゲティング部分では、ユーザーの行動や趣味嗜好をもとにターゲティングが可能
- 興味関心で、該当する部分にチェックを入れる
- 動画インタラクションでは、動画に反応してくれたユーザーにターゲティングする
- ハッシュタグインタラクションでは、特定のハッシュタグに絞り込んでターゲティングか可能
- デバイスで該当部分を選択
- 予算とスケジュールを設定
- 入札と最適化では、最適化ポイントや入札戦略を設定。その他、入札タイプ・最小コストをそれぞれ設定。
以上で広告セットは終了です。
ステップ⑦広告の設定
最後の広告設定では、広告名の設定をおこないます。
「ID」の部分で保有しているTikTokアカウントを連携すると広告クリエイティブを投稿できます。
広告の詳細部分では、カルーセル、動画・画像などの選択肢のなかから該当するものを選んでください。
まとめ
今回はTikTok運用型広告について紹介しました。
ターゲット層をしぼったり1つのメディアだけで複数の広告枠に投稿したりする、効率のいい広告を活用したい場合はTikTok広告がおすすめです。
TikTokはほかのSNSよりも広告費用がやや高めの設定ですが、その分さまざまな媒体に広告を投稿することができるので拡散力が高く、費用対効果的にもおすすめできます。
今回解説したTikTok運用型広告のメリットや始め方などを参考に、ぜひスタートしてみてください。
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