若者の間で人気が高く、世界での利用者数10億人、国内の月間アクティブユーザー数950万人を誇るTikTok。
TikTok広告の運用に興味があるが、自社商品やサービスを広告する際に効果のあるSNSなのだろうか、TikTok広告がターゲット層に届くのだろうか?
このような疑問を感じている企業の方は多いのではないでしょうか。
本記事では、TikTok広告を運用する際の費用や種類、メリットや広告運用する際のポイントについて詳しく解説していきます。
TikTok広告の運用方法などを知りたい方は必見となっておりますので、ぜひ最後まで読んでみて下さい。
TikTok広告の種類と費用
TikTok広告は主に純広告と運用型広告に分けられており、純広告はさらに以下に分けられます。
- TopView・起動画面広告
- インフィード広告
- ハッシュタグチャレンジ広告
TopView・起動画面広告
TopView・起動画面広告は、TikTokを起動して最初に表示される広告です。
そのため多くのユーザーに見てもらいやすいという特徴があります。
課金形態はインプレッション課金型で1,000インプレッション=770円、費用相場は550万円となっています。
年齢やアルゴリズムに関係なくすべてのユーザーに表示される広告であることから、認知度を上げるために非常に効果的です。
しかし、1日につき1社の広告配信であることから配信枠の確保が難しいこと、広告費用が高額であることがデメリットといえます。
インフィード広告
インフィード広告とは、投稿欄の「おすすめ」に表示される動画広告のことをいいます。
インフィード広告は、一般の投稿と同じような投稿画面であることから、広告と見分けがつきにくく飛ばされにくいため、高い再生維持率を期待できます。
また「いいね」や「コメント」が可能となっているため、リアルなユーザーの反応を確認できること、シェアによる拡散も可能である点が特徴です。
費用はプランによって異なりますが、一番安価なプランで42万円〜となっています。
ハッシュタグチャレンジ広告
ハッシュタグチャレンジ広告とは、企業側がテーマとなる#(ハッシュタグ)を用意し、そのハッシュタグにあったショート動画をユーザーが投稿するユーザー参加型の期間契約型広告です。
費用相場はプラン内容によって異なりますが、1,000万円ほどで他の広告と比べて高額になります。
しかし、ユーザーが自ら企業が作ったハッシュタグをつけて投稿することから、多方面への拡散やバズを生み出せる可能性があること、企業とユーザーの間で一体感が生まれ認知度やファン獲得を期待できる点がポイントです。
運用型広告(TikTok Ads)
Tiktok adsとは2018年12月にリリースされた、Tiktokが提供している運用型広告のことをいいます。
運用型広告は一般のユーザー投稿に紛れて、広告を表示させる方法です。
定額から入稿可能であること、細かいターゲティング設定が可能という特徴があります。
またターゲティング地域を国内だけでなく、海外に設定できるため海外へのリーチも可能です。
費用相場は課金方式によって異なりますが、インプレッション課金型の場合は、100~1000円/imp、クリック課金型の場合は、30~100円/クリック、再生課金型は5~60円/再生が相場といわれています。
TikTok広告の課金方式の種類
ここまでTikTok広告の種類と概要についてお話してきました。
では、TikTok広告にはどのような課金方式があるのでしょうか。
インプレッション課金型
インプレッション課金(CPM)は、広告が1,000回表示されるごとに広告費用が発生する課金形態です。
インプレッション課金型は広告による露出を最大限に広げることができるため、商品やサービスの認知度の向上に効果が期待できます。
そのため、キャンペーンや新商品に関する認知度を上げたいときに利用すると、多くのユーザーに認知度を広めることができるでしょう。
しかし、広告が表示されるだけで費用が発生するため、クリック課金よりもCVR(コンバージョン率)が下がること、表示された広告をクリックせずに表示された広告だけ見て通り過ぎてしまうユーザーが多いほど費用対効果が下がることがデメリットといえます。
最適化インプレッション課金型
最適化インプレッション課金型(oCPM)とは「コンバージョン」または「アプリインストール」を完了する可能性が高いと判断したユーザーに広告を配信する課金形態のことをいいます。
そのため、インプレッション発生ごとに課金されるしくみとなっています。
再生課金型
再生課金型は、広告動画を一定時間以上再生した場合に費用が発生する課金形態です。
2秒または6秒の動画再生1,000回あたりのコストで入札を行います。システムは予算設定額に応じて、動画の再生回数を最大限に高めます。
そのため、どれだけ広告が露出されても、広告に興味を持たないユーザーが再生しなければ費用は発生しません。
このことからインプレッション課金よりも費用対効果の高い運用が目指しやすいこと、広告に興味を持つユーザーにはショート動画による視覚的な訴求できるというメリットがあります。
しかし、ユーザーが最後まで見たいと思う動画やクオリティの高い動画でないと、一定の動画再生がされたとしても広告がクリックされないというデメリットがあります。
クリック課金型
クリック課金型(CPC)は、広告がクリックされる度に費用が発生する課金方式のことをいいます。
広告の表示回数や動画の再生数が多かったとしても、クリックされなければ費用がかからないということ、CVRを高く保てる点がポイントです。
しかし、興味の引く広告でクリックばかりされて、コンバージョンにつながらないおそれがあること、ターゲット層や想定しているユーザー以外のクリックがされてしまうことがデメリットといえます。
TikTok広告のメリットとデメリット
ではそもそもTiktok 広告を運用する際のメリットとデメリットとして何があげられるでしょうか?
次の見出しでそれぞれのメリット・デメリットを解説致します。
TikTok広告 メリット
TikTok広告のメリットは以下の3つです。
- 10代・20代へのリーチが可能
- 広告がスキップされにくい・クリエイティブに反応してもらえる
- 購買意欲の向上やコンバージョンにつながりやすい
詳しく解説していきます。
10代・20代へのリーチが可能
TikTokユーザーの平均年齢は34歳ですが、他のSNSに比べて10〜20代の利用率の高さが特徴的です。
令和2年の総務省の調査によると、10代のうち57%、20代のうち28.6%がTikTokを利用していることが明らかになりました。
またTiktokは投稿した動画を他のSNSにシェアすることも可能であるため、他年代も利用率の高いInstagramやTwitterなどにも拡散が可能です。
広告がスキップされにくい・クリエイティブに反応してもらえる
TikTok広告は、ユーザーのおすすめ欄に表示されるため一般の投稿(オーガニックコンテンツ)と見分けがつきづらいことにより、スキップされにくくターゲット層へのリーチがしやすいというメリットがあります。
また一般の投稿と同じように「いいね」や「コメント」「シェア」などの反応が直接得られます。
そのためコメントを誘導するようなコンテンツ作りが可能であること、ユーザーのコメントから動画に対する反応や、商品やサービスに関するレビューなどを通してコンテンツや商材の改善に繋げられることがポイントです。
また一般投稿と同じく興味のない広告は好きなタイミングでスキップできることから、押しつけがましくないという点もメリットであるといえます。
購買意欲の向上やコンバージョンにつながりやすい
いまや「TikTok売れ」という言葉が生まれているように、TikTokで商品やサービスを知ったユーザーが、興味・関心を持ってサイトに訪れたり、商品を購入したりするケースは珍しくありません。
Tiktokが調査したレポートによると、「TikTok内で紹介された商品・サービスを購入したことがある」と回答したユーザーは、2018年で12.7%、2021年には18.0%
「Tiktok内で紹介されたハウツーを実践することがある」と回答したユーザーは、2018年で18.5.%、2021年には23.8%と増加傾向にあります。
TikTok広告 デメリット
Tiktok広告のデメリットは以下の3つです。
- 10代・20代へのリーチが可能
- 広告がスキップされにくい・クリエイティブに反応してもらえる
- 購買意欲の向上やコンバージョンにつながりやすい
詳しく解説していきます。
キャンセルができない
TIkTok広告は申し込みが成立すると、基本的にはキャンセルができない仕組みになっています。
TIkTok広告にはメールで出稿の申し込みをした後に、広告出稿が割り当てられますが、出稿を割り当てられたあとのキャンセルは一切できないようになっています。
例えば、動画の制作が出稿に間に合わない、急なトラブルで広告がスタートできない等、出稿期限までにコンテンツの納品が間に合わないときでもキャンセルはできず、全額の費用負担が発生します。
そのため、広告出稿までのスケジュールやコンテンツの制作は余裕をもっておくことがいいでしょう。
広告不具合があっても、修正や上げなおしができない
TikTok広告は出稿後に広告の不具合が発生しても、修正や上げなおしなどの対応ができません。
例えばサイトのリンク切れや、誤字・脱字、動画の一部の不具合があるなどの修正が必要な場合でも一切修正ができません。
また広告を途中で取り下げたとしても、全額の費用が請求されます。
そのため、コンテンツの内容についてダブルチェックをするとともに、余裕をもったスケジュール設定がおすすめです。
最低出稿料金が高い
Tiktok広告は他のSNS広告に比べても最低出稿料金が高めとなっています。
TikTok広告の費用は種類によって異なりますが、前述した通り最低42万円~が費用相場となっています。
そのためTiktok広告を運用する際は広告運用の目的やターゲットを明確にしてから、出稿されることをおすすめします。
TikTok広告の運用ポイント
ここまで、Tiktok広告のメリット、デメリットについてお話してきました。
ではTiktok広告の運用ポイントとして何があげられるでしょうか?
次の見出しで解説します。
静止画よりも動画
TikTokはショート動画に特化したSNSであることから、静止画よりも動画でのコンテンツの方が高い再生維持率、平均視聴時間を保つことができるといえます。
なぜなら、ユーザーはすでに「Tiktok=ショート動画」という認識を持っているため、おすすめ欄に一般投稿とまぎれて、静止画の広告が出てくると違和感を感じ、スキップされやすくなるためです。
静止画よりも動画の方が制作に時間はかかりますが、広告の費用対効果を考慮しても動画での出稿が良いでしょう。
ユーザーが真似しやすい動き
Tiktokに企業が続々と参入しても、Tiktokならではのダンスは若い世代で流行になりやすく、拡散やバズを生みやすいです。
そのため、誰でも真似しやすく、ユーザーが投稿したいと思うような簡単な動きを取り入れるのがおすすめです。また音源と動きがピタッとあっており、記憶に残りやすい動きは再生回数を稼ぎやすい傾向にあります。
人気インフルエンサーの投稿などを見て、どういう動きや音源が多く再生される傾向にあるのか研究してみるのもいいでしょう。
インフルエンサーの起用
インフルエンサーを起用し、商品やサービスを紹介してもらうことによって、情報の受け手をターゲティングしやすいこと、口コミによる拡散効果を生みやすいというメリットがあげられます。
しかし、企業のコンセプトやイメージ、ブランディングに合っていないインフルエンサーの起用や、起用方法の仕方をしてしまうと、企業イメージや商品のブランド価値によくない影響を与える恐れがあるため
慎重にインフルエンサーを選ぶ必要があります。
まとめ
本記事では、TikTok広告の費用感や運用ポイントについてお話してきました。
まだまだ国内ユーザーが増え続ける勢いのあるTikTok。
的確な広告運用で、Tiktokユーザーを味方につけ競合他社との差別化につなげてみてください。
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