個人や企業、インフルエンサーなど様々なアカウントが活用しているInstagram。リールやストーリーズなど、通常の投稿以外にも情報を発信する方法はありますが、その中でもあまり知られていない機能のひとつが「リポスト」です。
Twitterで言うところの「リツイート」に似た機能で、拡散が難しいInstagramでは貴重な引用機能を果たします。ここでは、リポストの使い方やメリット、注意点を詳しく解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
Instagramの「リポスト」とは?
Instagramは拡散機能が少ない「閉じたSNS」と言えます。そのため、ユーザーは自らタグやキーワード、位置情報などを駆使して興味がある投稿やアカウントを見つけに行くことになります。
そんなInstagramに搭載されている数少ない引用機能が「リポスト」です。どのような機能なのか、詳しく見ていきましょう。
他者の投稿を引用して再投稿する機能
リポストは「自分以外のアカウントの投稿を引用して再投稿する」機能です。Twitterで言うところのリツイートに似た機能ですが、リツイートが単に右から左へ受け流しているのに対して、リポストは発信者がしっかりと受け取って再投稿している、という違いがあります。
傍から見たときに「リポスト」なのか「オリジナルの投稿」なのかが分かりにくく、後述する注意点を守らないと著作権侵害に抵触する恐れもあるので、情報の扱いには注意が必要です。
「リツイート」と違ってワンタップで共有できない
よく似た機能としてTwitterのリツイート機能が挙げられますが、リツイート機能がワンタップで共有できるのに対し、リポストは「専用のアプリを使う」か「ストーリーへ引用したのちに投稿としてシェアする」などの手順を踏まなければなりません。
リツイートに比べて手間がかかるため、リツイートほど気軽ではなく、リポストを行うハードルは少し高いと言えるでしょう。
リポストを活用するメリットとは?
リポストを活用するメリットは以下の2点です。
- キュレーションメディアのように活用
- フォロワーへ勧めたい投稿をすぐに拡散
それぞれ詳しく見ていきましょう。
キュレーションメディアのような使い方に活かせる
Instagramを活用する方の中には、アカウントそのものをメディアのように捉え、一つの投稿でひとつのテーマについてマンガやコラム、イラスト、写真で言及する方もいます。
このような使い方をする場合は、リポストが有用な機能として活用できるでしょう。捉え方としてはキュレーション(まとめ)メディアに近いカタチですが、他のアカウントの投稿を引用し、アカウントの方向性やブランドを保ったまま情報を充実させていくスタイルと言えます。
自身でコンテンツを制作できない場合は、リポストを組み合わせてメディアのように運用していくことも一つの方法でしょう。
友人に勧めたい投稿をすぐに引用して拡散できる
たまたま見つけたお店やコスメ、洋服の写真を友人に勧めたいとき、リポスト機能が役に立ちます。Instagramの写真はダウンロードができない(手間がかかる)ので、そのままでは友人へ共有する方法がありません。
そこで、リポスト機能を使って自分の投稿欄に共有すれば、簡単にフォロワーへ情報を拡散できます。また、企業が自社商品の投稿を拡散する際にも利用できるので、SNSマーケティングの一環としても活用できるでしょう。
リポストを行う2つの手順とは?
リポストを行うためには、大きく2つの方法があります。
- リポストアプリを活用する
- Instagram上でリポストを行う
それぞれ詳しく見ていきます。
1:リポストアプリを利用する(簡単)
リポストアプリを利用すれば、誰でも簡単にリポスト機能を活用できます。ここでは、リポストアプリの中でも人気の高い「Repost for Instagram」を使ったリポスト方法を見ていきましょう。
Repost for Instagramを活用する
まずはRepost for Instagramをダウンロードし、自分のInstagramアカウントにログインします。#Repostの画面が表示されたら、右上のInstagramのロゴをタップし、Instagramへ移動しましょう。
Instagram上でリポストしたい投稿を見つけたら、URLをコピーし、Repost for Instagramへ戻ります。この時点でURLを通して自動的に投稿が読み込まれているので、該当する投稿をタップしましょう。
画像を編集する画面に移動しますが、特別な事情がない限りはそのまま投稿します。画面下部の「再投稿」をタップすると、投稿先を「ストーリーズ」にするか「フィード」にするかが選べますが、好きなほうを選択しましょう。
その後は普段どおりに投稿する画面に切り替わりますが、キャプションには引用元へのお礼やリポストであることを明記しておくとトラブル回避につながります。できれば相手のIDも記載して再投稿しましょう。
2:Instagramアプリでリポストする(複雑)
こちらの方法は専用のアプリを使わずにInstagram内でリポストを行う方法です。アプリを使わない手軽さはありますが、方法は複雑。手順は以下の4ステップです。
- ストーリーズにリポスト
- ストーリーを投稿としてシェア
- リポストである旨を記載する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
自分のストーリーズにリポストしたい投稿を追加する
まずはInstagram上で、リポストしたい投稿を見つけましょう。投稿を見つけたら、飛行機のアイコンをタップして「ストーリーズに投稿を追加」を選択します。
ストーリーの編集画面が開きますが、何も編集せずそのままストーリーとして追加しましょう。
ストーリーを投稿としてシェアする
引用・掲載したストーリーを表示し、右下の「もっと見る」をタップ。選択肢の中から「投稿としてシェア」をタップすると、ストーリーを投稿としてフィード欄へ共有できます。
画像を編集するいつもの投稿画面へ移動しますが、ここでもなにも触らないようにしましょう。ただし、元の画像が欠けない程度の拡大や縮小であれば問題はありません。
リポストであることが分かるように投稿を完了させる
この方法でリポストする場合、先述したアプリを使う方法とは異なり、画面左下にリポストの表記は現れません。そのため、リポストであることを明記しないとオリジナルの画像なのかリポストなのか判別がつかないのです。
キャプションには引用元やリポストであることを明記し、著作権侵害に当たらないよう充分に注意してください。
Instagramのリポスト機能を使う際の注意点とは?
リポスト機能を使う際の注意点としては、以下の4点が挙げられます。
- 引用元に迷惑をかけない
- 引用元にお礼を述べておく
- 引用元を明記してリポストする
- 画像を編集しない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
オリジナルの投稿者に迷惑がかからないように注意する
リポストはあくまで引用に過ぎず、個人の著作物(写真やイラストなど)を転載する機能です。自分の投稿として扱われるからといって、権利が譲渡されているわけではないことに注意しましょう。
また、引用元の投稿者の立場に立つと、知らない相手に投稿を引用され、さらに知らない人(フォロワー)の目に留まることになります。リポストした投稿に心無いコメントが届いたり、悪意のある投稿をしたりすることは避けましょう。
また、企業やインフルエンサーなど多くのフォロワーを抱えているアカウントがリポストする場合、リポストを見て引用元のユーザーを見つけるフォロワーも少なくありません。その際に悪影響が出ないよう、配慮することも忘れないようにしましょう。
コメントやDMでお礼を述べておくと◎
リポストしたい投稿を見つけたら、その時点で「リポストしても良いか」「このような内容で投稿したい」といった旨をリプライやDMで伝えるようにしましょう。トラブル回避につながります。
また、実際にリポストをしたら、引用元へコメントしたりDMを送ったりしてお礼を伝えておきましょう。これらのコミュニケーションを怠ったままリポストすると、反感や怒りを買ったり、最悪の場合は著作権侵害で法的トラブルに発展するリスクも生じます。
リポストをする側もされる側も気持ちよくInstagramを使えるよう、マナーを守って機能を活用するのが大切です。
リポスト元の投稿ユーザーを明記する
リポストされた投稿は、そのままではリポストであることや、誰の投稿だったのかが分かりません。リポストする際にキャプション欄で引用元の投稿ユーザーを明記しておくと、トラブル回避につながります。
また、引用元のユーザーはその通知を受けてリポストされたことを知りますが、知り合いでない場合は特にいきなりリポストされてびっくりする可能性もあるでしょう。見知らぬ相手の投稿をリポストする場合は、アカウントの明記に加えて事前の相談もセットで行うことをおすすめします。
編集して著作権侵害に当たらないよう気を付ける
リポストする際に最も気を付けなければならないのが「著作権」です。Instagramの投稿は基本的に写真やイラスト、動画などがコンテンツになりますが、いずれも発信者に著作権が残っています。また、人物が写っている場合は被写体の肖像権も含まれているのです。
Instagramの仕様上、誰でも投稿は見られるようになっていますが、それは誰でも引用して使っていいというわけではなく、誰でも「見ていい」権利があるだけです。
そのため、リポストする際は、相手の許可なく画像を編集するのは絶対に避けましょう。トラブルの原因になるだけでなく、勝手に画像を編集してリポストすると、著作権を侵害したとして処罰を受ける恐れがあるためです。
著作権の侵害を被害者が訴えれば、「10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金」が課せられ、内容やタイトルを変更して使用した場合は著作者人格権の侵害として「5年以下の懲役又は500万円以下の罰金」が課せられています。
こうした事態を招かないためにも、リポスト機能を使う際は事前の確認や投稿後のお礼といったマナーを守り、お互いに気持ちよくInstagramを利用することが大切です。
リポスト機能を活用してInstagramを使い倒そう
リポスト機能はInstagramの数少ない拡散機能で、うまく使いこなせれば非常に便利です。しかし、他人の投稿を引用できてしまう仕様上、場合によってはトラブルになったり、法的な争いに発展したりする恐れも。
この記事で紹介したマナーや使い方を参考にしつつ、適切にリポスト機能を活用してInstagramをより楽しく利用しましょう。