近年、新商品の宣伝や商品紹介のツールとしても主流になりつつあるInstagram。企業はもちろんのこと、一般ユーザーでも商品紹介をしてビジネスに繋げているアカウントが増えてきています。実際にInstagramで紹介した商品は本当に売れているのでしょうか。またInstagramからスムーズに購入へ繋げるにはどのようなアカウント運用が必要なのでしょうか。
この記事では、Instagramで商品紹介するためのアカウント作成や実際にInstagramでうまく商品紹介をしているアカウントについて詳しく解説していきます。どの施策も商品を販売する上では重要なものばかりなので、ぜひ最後までご覧ください。
・Instagramで商品紹介をするためのアカウント作成方法
・Instagramで商品紹介するための事前準備
・Instagramで商品紹介するときのコツ
・実際にInstagramで商品紹介に成功している企業の事例
・Instagramで商品紹介する上での注意点
Instagramで商品紹介して販売する前に行う4つの準備
Instagramで商品を販売するアカウントを運用するためには、いくつかの事前準備を行う必要があります。なんの設定・準備も行わずにInstagram運用を始めても、売り上げを上げるのは難しいので事前に準備しておきましょう。
ECサイトを用意する
Instagramで商品紹介をして販売につなげるためには、当然商品を購入するためのECサイトが必要になってきます。ECサイトがなくても、様々なブランドのものを1つのアカウントで紹介する個人アカウントや企業から商品提供をもらって投稿しているアカウントは問題ありません。しかし、自社商品を販売することを目的に運用している企業のアカウントでは、Instagramからサイトへの流入を促すのが一般的です。
Instagramのアプリ内では購入までの動作を行うことはできないので、事前に外部サイトを準備しておきましょう。最近は手軽にECサイトの立ち上げが可能なBASEやWIXなどもあるので、初心者の方でも簡単にネット販売が行えますよ。
ショッピング機能などを設定する
Instagramで商品販売を行うときに有効的なツールとして「ショッピング機能」というものが搭載されています。シェアした投稿に商品のURLを添付することができ、ユーザーがURLをタップすると、指定の外部サイトへすぐに移動する機能です。
商品に興味を持ったユーザーがInstagramのアプリから直接購入サイトへ移動できるため、購買意欲の高い状態をキープしたまま購入サイトへ誘導できますよ。Instagramで商品に興味を持ったユーザーが多くても、購入サイトへ行くまで数多くの過程を踏む場合、サイトに行く前にユーザーが離脱するケースも少なくはありません。
1人でも多くのユーザーを購入サイトへ誘導するためも、この「ショッピング機能」をしっかり使いこなしていきましょう。購入サイトへ訪れるユーザーが多ければ多いほど、売り上げも増加することが期待できますよ。
ショッピング機能はプロアカウントでしか利用できないので、個人アカウントを利用している方は設定を変更するようにしましょう。
ターゲット層を意識したアカウント作成
商品を紹介し、販売するアカウントを作成するためには「ターゲット層の設定」がかなり重要です。例えば、売りたい商品のターゲット層が若年層の男性であるにも関わらず、ピンクや水色を基調とした可愛らしい投稿ばかりをシェアしていたとします。
このような場合、ターゲット層である若い男性の購買意欲をかき立てることは難しいでしょう。アカウントを運用する前にターゲット層の設定と投稿の方向性を固めておくことをおすすめします。
また、商品の紹介に特化するのであれば、ユーザーが購入する上での不安を取り除けるような情報を盛り込むとより効果的です。ユーザーが購入を検討する上で、「どのくらい使えるのか」「何か不便な点はないか」という不安を抱えたまま購入へと進むのは容易ではありません。
そのため不安を解消するために、多くのユーザーは実際に購入した人の口コミやレビューを参考にする場合が多いです。ユーザーの不安を解消して購入へと繋げるためにも、より詳しい内容の投稿を作成していくようにしましょう。
集客のための秘策を把握する
投稿内容やイメージの作成にこだわっても、実際に自社アカウントを閲覧するユーザーが少ないと売り上げの増加も見込めません。Instagramで商品を販売する場合は、アカウント自体の認知度も重要です。
認知度を上げるためには、Instagramで様々な施策を行う必要があります。具体的には、ハッシュタグを活用して新規ユーザーの目に留まる投稿を作成したり、おすすめタグに表示されるように投稿の質を向上したり、運用するにあたって工夫が必要です。
このような施策を実行するかしないかでは、投稿・プロフィールへのリーチ数が大きく変わります。しっかりと対策しておきましょう。
また、ハッシュタグの分析や投稿の質の上げ方がわからないという方は、外部のInstagram分析ツールもおすすめです。アカウントを運用していく上で、伸ばすべき数値の提案なども行ってくれるので、初心者の方でも簡単にInstagram分析ができますよ。
Instagramで商品を販売する方法
ここではInstagramを利用して商品販売を行う方法について詳しく解説していきます。
どんな方でも無料で簡単に設定できるので、ぜひ参考にしてみてください。また、Instagramで商品販売を行うときの利用条件を以下に表示しておきます。自分のアカウントが利用条件を満たしているかもチェックしてみてくださいね。
・Instagramショッピングを利用できる国に拠点がある
・Instagramのショップで販売可能な商品を扱っている
・販売者契約とコマースポリシーを遵守している
・ビジネスで所有しているウェブサイトドメインで商品を販売する予定である
ビジネスアカウントに変更する
Instagramで商品販売するためには、まずアカウントをビジネス用に設定する必要があります。プロアカウントに変更するのは、インサイトを利用してユーザーの動向を確認するためです。
個人アカウントのままでは、インサイトは利用できないのでアカウントを運営する前にしっかりと設定しておきましょう。ユーザーの動向を数値で確認でき、質の良い投稿・プロフィールを作成できますよ。
プロアカウントの作成方法についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、チェックしてみてください。
Facebookアカウントと連携させる
InstagramとFacebookアカウントと連携させるのは、ショッピング機能を利用できるようにするためです。投稿に商品のURLを設置できるショッピング機能は、商品紹介をする上で「商品販売サイトへ直接繋げる」という重要な役割を果たしてくれます。
ショッピング機能を利用しなくてもプロフィールに自社サイトのURLを記載し誘導できますが、プロフィールだけにURLがある状態はユーザビリティが悪く、購入サイトへ進む方もなかなか増えないでしょう。
一人でも多くのユーザーを購入サイトへ誘導するにはショッピング機能を活用することをおすすめします。自社サイト・ECサイトを運用している方はしっかりと設定しておきましょう。
また、Facebookのアカウントをいくつか保有している方はInstagramに連携させるものを1つに絞っておくのがおすすめです。連携しているFacebookアカウント以外の投稿や商品カタログは利用できないため、アカウントを管理するためにも事前にアカウントの設定を行っておきましょう。
方法1:プロアカウントに切り替えた際、Facebookアカウント入力のページに記載して連携させます。
方法2:既にプロアカウントへの移行が行われている場合、設定>アカウント>他のアプリへのシェア>Facebookの順で項目を選択していくと設定のページへ進むことができます。指定のアカウントを選択または登録し、連携は完了です。
Facebookに商品カタログをアップロード
InstagramアカウントとFacebookアカウントの連携を無事に行ったら、次はFacebookを開いて操作していきます。ここでは、ショッピング機能を使って宣伝したい商品の登録を行います。この操作を行わないとInstagramで指定の商品をタグ付けできなくなってしまうので、忘れずに行いましょう。
- Facebookのコマースマネージャーを選択し、開始する
- カタログを作成を選択する
- Eコマースを選択
- 商品情報をアップロードするを選択
- 完了後、カタログを見るを選択
- アイテムを追加を選択し、商品を登録するして完了(メイン画像・タイトル・説明・サイトのリンク・価格・状態)
アカウント審査を待つ
Facebookで商品登録をし終えたとしても、ショッピング機能を使うことはできません。
次にInstagramでアカウント審査を行う必要があります。アカウント審査は設定>ビジネス>ショッピングの順で項目を選択していき、アカウント審査に進むことができます。
Instagramのショッピング機能で商品を紹介する
審査を通過するとショッピング機能が使えるようになります。
プロフィールの設定>ビジネス>ショッピングの順に進んで、Facebookで作成した商品カタログを選択>完了を押してショッピング機能の設定は完了です。ショッピング機能をONに設定すると、投稿するときの画面でショッピングタグ付けの項目が表示されるようになりますよ。
Instagramで商品を魅力的に紹介するためのコツ
Instagramで商品の魅力を引き出すためにはいくつか工夫をすることが重要です。ここでは、商品紹介するときのコツを5つに厳選して紹介していきます。どれも商品紹介・販売には欠かせない施策なので、ぜひ参考にしてみてください。
投稿する画像・アカウントに統一感を出す
ユーザーの長期的なフォロー、プロフィールや投稿の見やすさを実現するためにアカウントの統一感は重要です。投稿ごとに全く異なるイメージを毎回シェアしていると閲覧しにくいだけではなく、フォロワーを逃す可能性も少なくはありません。
フォローしていたアカウントがいきなり投稿の系統を変えて運用していたら、前の系統を好んでフォローしていたユーザーは離れていってしまいます。事前にアカウントの方向性を決めてからInstagram運用を行い、何度も系統を変えることは避けましょう。
また、シェアする投稿に統一感を出すことのメリットは他にもあります。それは、Instagramのアルゴリズムが機能して、自社アカウントの系統が好きそうなユーザーのフィードへ表示されやすくなる点です。
発見タブやおすすめタブにも載りやすくなるので、配色や配置にも意識して投稿を作成しましょう。おすすめタブに表示されると、興味を持った新規ユーザーがアカウントをフォローする可能性もかなり高くなりますよ。
ユーザーとのコミュニケーションを積極的に行う
Instagramで商品の紹介・販売を行うためには、ユーザーとのコミュニケーションも大切です。交流を積極的に行うことで、ユーザーは企業・ブランドを身近に感じて信頼関係を築きやすくなります。
Instagramでのコミュニケーションをきっかけにブランドのファンになったといったケースも少なくはありません。ファンを増やすことは売り上げの増加にもつながっていきますよ。Instagramにはダイレクトメッセージやコメントなどのツールも充実しているので、ユーザーとのコミュニケーションは積極的にとっていきましょう。
また、交流を深めていくとユーザーからの率直な意見を聞くことができる点ももう一つのメリットです。商品を自社で開発・製造している企業はターゲット層のニーズを正しく理解することが「売れる商品」の開発に必要だと思います。
その情報をInstagramでユーザーから直接聞き出すことができたら便利ですよね。実際に商品に対する意見をユーザーから聞き、広告画像の変更・商品のリニューアルに踏み切ったという企業もあります。新商品の企画で悩んでいるという方もInstagramでのユーザーの意見を参考にしてみてはいかがでしょうか。
ただし、このような商品に対する意見を聞き出せるのは、ユーザーとの信頼関係ありきのものです。日頃からの交流を欠かさずに行っていくことで、商品のレビューや意見を聞き出すことができるようになりますよ。
商品のリアルな魅力を動画などで伝える
商品の画像をシェアする際、よりリアルな生活感のある投稿が意外にもユーザーには人気があります。Instagramにあげる画像はおしゃれなものでなければいけないと考える方も多いですが、ユーザーは自分がその商品を実際に使用するイメージを想像できるものの方が購入へと繋がりやすいです。
例えば、子供がいる主婦層に向けての商品を販売している場合、おしゃれに映った食卓や部屋の画像よりも手軽に作れて実用的な食卓風景の方が売り上げが上がったというケースもあります。
ユーザーが商品の決め手として選ぶものは人それぞれです。おしゃれに写真を投稿することだけが商品紹介に有効的な運用方法ではないので、ターゲット層に合わせて投稿内容を検討してくことをおすすめします。Instagramでは動画の投稿も行えるので、実際に使用している風景を動画に収めて投稿してもいいでしょう。
アカウントのリーチ数・エンゲージメント数を増やす
どれだけ良い商品を製造して販売していてもアカウントを閲覧・フォローする人が少なければ、売り上げを上げることも見込めません。
まずは、商品自体を認知してもらうためにも投稿へのリーチ数・エンゲージメント数を意識して投稿を作成していきましょう。エンゲージメント数が多い投稿はアルゴリズムが質の良い投稿だと判断して、発見タブにも表示されやすくなります。このような仕組みを理解した上で、運用していくのがおすすめです。
他にも、Instagramには投稿を広告する機能もあります。1投稿を広告するのに数千円という価格から行うことができるので、広告費にコストをかけたくないという方にもおすすめです。広告を行うと、投稿・プロフィールへリーチするユーザーの数が大幅に増えるので、うまく活用してフォロワー数を増やしていきましょう。
UGCを増やす
UGCとは一般ユーザーによって作成された自社商品の投稿・レビューのことです。
多くのユーザーが商品についてレビューを行うことで、まだ自社商品を知られていないユーザーのフィードにも表示されるという状況を作り出します。必ずしも自社アカウントの投稿を有名にしなくても、自社商品に関する投稿が発見タブ・フィードに表示されることで認知度の拡大を図ることが可能です。
実際に多くの企業では、商品のUGCを増やすためにインフルエンサーに対して商品の提供なども行っています。UGCは認知度拡大のために欠かせない施策なので、しっかりと活用していきましょう。
Instagramでの商品紹介が上手いアカウント
実際にInstagramの商品紹介でうまく宣伝し、売り上げを伸ばしている企業アカウントはどのような施策を行っているのでしょうか。商品紹介がうまいアカウントの例を挙げながら、詳しく紹介していきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
ニトリ
数多くの家具を取り揃えているニトリのアカウントでは、1つの投稿で複数の商品紹介が行われています。ニトリのアカウントで投稿されているイメージは部屋の全体図が見渡せる写真がほとんどです。
1度に複数のアイテムを紹介できるのはもちろんですが、インテリアコーディネートの参考にもなります。また、「家事を楽にするキッチンアイテム」「玄関収納アイデア」などのタメになる内容の数々は定期的にチェックしたくなる投稿ですよね。
MAC
メイクアップブランドのMACジャパンでは、動画を効果的に取り入れた投稿を数多く行っています。メイクアップは発色はもちろん色の組み合わせや使い方など、ユーザーが気になる点が多いアイテムです。そのような悩みを一つひとつ解消してMACでは効果的に商品を紹介しています。
ハロウィンやクリスマスといったイベントごとの投稿も数多く、見ていて飽きないアカウント作成が特徴的です。
Lattice
Latticeのインスタグラムアカウントでは、ショップスタッフが実際に商品を使用したヘアアレンジ・コーディネートの投稿が多いのが特徴です。投稿を見たユーザーに「自分もやってみたい」「欲しい!」と思わせることで購入へと誘導しています。
Instagramで商品を紹介するときの注意点
Instagramで商品紹介するコツや運用方法をここまで紹介してきましたが、商品紹介する上での注意点はあるのでしょうか。最悪の場合、アカウントが停止してしまう可能性もあるのでしっかりと把握しておきましょう。
ショッピング機能の操作はスマホのみ
商品の購入サイトへ直接誘導してくれる「ショッピング機能」ですが、パソコンでショッピング機能がついた投稿をタップしてもサイトURLは表示されません。
パソコンで投稿を作成する際も、タグ付けの操作ができなくなっているので必ずスマホで操作するようにしましょう。
偽造品の販売はできない
Instagramでは、基本的にオリジナル商品しか販売ができません。
ブランドの偽物商品やレプリカになるものを販売することはInstagramで禁止されています。このような商品を販売することは避けましょう。
また、他企業のブランドロゴや名前、キャラクターに関しても商標権や著作権の問題で禁止されているので、取り扱いに十分注意しましょう。
シニア層向けの商品などはInstagramでは売れない
Instagramでシニア層向けの製品を販売することはおすすめしません。
なぜかというと、そもそもInstagramのユーザー層は10代から30代がその大半を占めているからです。40代以上から徐々にアプリを利用している人が少なくなっていき、60代以上はほとんどの人がInstagramを利用していません。Instagramで紹介する商品はできるだけ若年層をターゲットにしたものを宣伝しましょう。
ただシニア層向けのアイテムでも、60代以上の親を持つ40代・50代のユーザーに向けて発信した介護用品や商品がInstagramで有名になり、売り上げに繋がったというケースもあります。商品のターゲット層をよく理解した上で、商品紹介を行っていきましょう。
まとめ
Instagramで商品紹介を行うためのコツ・方法はいかがでしたか。莫大なコストをかけることなく手軽に発信・宣伝ができるので、Instagramでの商品紹介は企業にはもちろん個人で運営しているブランドにもおすすめのツールです。この記事でお話した施策やコツをうまく取り入れて売り上げに繋げていってくださいね。
今回、紹介した認知度を拡大するために有効的な分析ツール「Insta Cheki」の詳細は以下でご覧いただけます。無料プランの用意しているので、Instagramの分析がなかなかうまくいかないという方はぜひチェックしてみてください。